乳がんに対する抗がん剤治療は、がん細胞の広がり方や性質に応じて方法が異なります。それぞれの状況に応じて用いられる方法は、以下の3つです。
上記の1~3までの治療法は、すべて抗がん剤を用いた療法ですが、目的や使われる薬剤は異なります。
乳がんの治療に対する術前化学療法は、しこりの大きい乳がんが皮膚に浸潤しており、そのままでは手術が難しい「局所進行乳がん」や「炎症性乳がん」の場合に用いられる方法です。
また乳がんが手術できる初期段階であっても、乳房温存手術が難しい大きさのしこりになっている場合などは、患者の要望に合わせて術前化学療法を行うことがあります。
浸潤する恐れのない非浸潤乳がんの場合の治療法は、基本的に手術と放射線治療だけです。抗がん剤を使用する必要はなく、局所の切除だけで治癒します。
化学療法が用いられるのは、乳がんの発見時点で細胞レベルの微細ながんが、他の臓器に転移している可能性がある場合です。
微小な細胞が転移していても、手術時の画像検査からは視認できません。これを微小転移と呼びます。転移した微小な乳がんは、数カ月から数年という長い時間をかけて成長し、やがて再発につながっていくのです。
発症した乳がんが肺や骨・肝臓などに転移した場合、がん細胞自体は乳がんのものなので、抗がん剤は乳がんに効果がある薬剤が使用されます。
転移後であっても、抗がん剤を投与することで乳がんの進行を抑制する効果が期待できるのです。これによって延命効果が得られます。
またがんによって引き起こされる痛みなどを化学療法で緩和させれば、QOL(生活の質)の改善も見込めるのです。
以上が、乳がんに対して抗がん剤が用いられる主な目的となります。
乳がんの抗がん剤治療では、術前・術後を問わず抗がん剤を単体で使うことはありません。効果や作用の異なる薬剤を2~3種類組み合わせて使用します。
使用される主な治療薬の商品名は以下の通りです。
最近の治療では「順次投与」と呼ばれる方法が採用されており、抗がん剤の種類や投与する薬の順番などを医師と相談して決めているようです。抗がん剤は1つの薬剤に対して複数の商品名があり、名称が違っても同じ効果のある薬剤も多々存在します。
最近の治療では「順次投与」と呼ばれる方法が採用されており、抗がん剤の種類や投与する薬の順番などを医師と相談して決めているようです。抗がん剤は1つの薬剤に対して複数の商品名があり、名称が違っても同じ効果のある薬剤も多々存在します。
抗がん剤の副作用は同じ薬剤であっても、人によって程度や強さが違ってきます。
少量でも重篤な副作用が生じる患者もいれば、ほとんど気にする必要がないケースもあります。それらを踏まえて、下記の乳がんに使用される抗がん剤の副作用をご覧ください。
抗がん剤の副作用に伴う吐き気は、基本的にその他の薬によってコントロールされます。
これといったコントロール方法はなく、治療完了後3カ月から半年ほどで自然に治癒します。
こちらも自然治癒を待つことが多いです。
タキソテールを投与した患者の3割程度が、全身の倦怠感を訴えるようです。
症状をコントロールする有効な手段はありません。しかし、症状が出ている原因が実はビタミンや睡眠不足であるケースもあるので、根本的な要因を明確にすることが重要です。
脱毛は女性にとって深刻な問題の1つです。
一般的にアンソラサイクリン系薬剤・タキサン系薬剤を使用した場合、ほぼ確実に脱毛が起こります。
投与開始から2週間頃から抜け始め、大半の髪は抜け落ちてしまうでしょう。しかし、抗がん剤の投与が終わるころにはまた生えはじめます。
治療前には、いつ頃から毛髪が抜け始め、元通りに生え揃うのかなどのスケジュールを、医師としっかり話し合っておくことが大切です。
抗がん剤治療において、アレルギー反応はもっとも気を付けるべき要素です。
タキソテールやタキソールを投与した場合、約3%の患者に重篤なアレルギー反応が出るとされており、使用には細心の注意が必要になります。
また、これら以外の抗がん剤であっても、人によっては重い副作用を伴う可能性があるので、化学療法開始前には医師と患者の間で十分なヒアリングを行うようにしましょう。
監修:孫 苓献
広州中医薬大学中医学(漢方医学)博士・アメリカ自然医学会(ANMA)自然医学医師・台湾大学萬華医院統合医療センター顧問医師
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