本来、大腸がんの治療は手術による患部全摘出が基本となります。早期での発見と治療を行えば、治る確率は比較的高い種類のがんです。
しかし、目で見える範囲のがんをすべて切除したとしても、細胞レベルの微細ながんが残ってしまう可能性は否めません。
ほんの僅かであってもがん細胞が体内に残っていれば、大腸がんの再発する確率が0ではないということです。
そうした細胞レベルのがんからの再発・転移を可能な限り予防するために、抗がん剤が使用されます。その他に抗がん剤治療が推奨されるのは、手術でがんを切除・摘出できない場合です。
また抗がん剤による術後の補助治療が推奨されているのは、がんの摘出後でも再発の危険性が高いステージⅢの患者です。ただし、ステージⅢ未満であっても、再発の確率が高いと考えられる患者に対しては、抗がん剤による治療を取り入れた方がいいとされています。
手術後に抗がん剤を用いる治療法は「術後補助化学療法=アジュバント療法」と呼ばれています。この術後補助化学療法はあくまでも術後の予防として行われるため、投与自体は原則半年で終了です。
ただし、切除ができない大腸がんに対して抗がん剤が有効であると判断された場合は継続的に行われます。
一般的に抗がん剤の投与方法には3つの方法があります。
投与方法によっても使用される抗がん剤の種類は異なりますが、日本の医療では、主に経口投与による使用頻度が多いです。
経口投与で用いられる代表的な抗がん剤は以下のような種類になります。
この中でもオキサリプラチンは新型のプラチナ製剤(白金製剤)で、それまで使用されていたプラチナ製剤であるシスプラチンよりも腎臓への負担が少なく、効果が高いと注目されている薬品です。
海外の医療現場では5-FUなどと合わせて活用されることが多く、日本国内でも2005年より使用認可が下りました。
現在では日本の大腸がんやその他がん患者に対しても使用される頻度が多くなった抗がん剤です。
抗がん剤治療を始める方にとって、気になるのは副作用でしょう。
がん患者が複数回の手術や抗がん剤の副作用で疲弊してしまった、という話を耳にする人も多いと思います。
これらの情報や噂から、どのような副作用があるのか不安で仕方ないという方も少なくありません。
今回ご紹介した、大腸がん治療に用いられる抗がん剤の主な特徴と副作用は以下の通りです。
体内のDNA合成に必要とされるウラシルという物質があり、フルオロウラシルはこのウラシルに代わってDNAに取り込まれます。
フルオロウラシルがDNAに吸収されることでその合成を阻害し、抗腫瘍効果が期待できます。
大腸がんをはじめ、胃がん・乳がん・子宮がんなどにも適用され、抗がん剤治療においてフルオロウラシルは、その中心的な役割を担っています。
同じフルオロウラシルでもいくつかの種類があり、それによって引き起こされる副作用もさまざまです。これまでの報告で挙げられている症状には以下のようなものがあります。
もちろん、フルオロウラシルの投与で必ずこれらの副作用を発症するわけではありません。しかし、副作用が出る可能性として十分に考えられるということです。
オキサリプラチンの主な効果はフルオロウラシルとほぼ同じで、DNAに入り込んで合成を阻害します。その他薬品と併用して使用されるのが一般的です。
イリノテカン・オキサリプラチン・フルオロウラシルの3種類は、大腸がん治療における「標準3剤」と呼ばれています。
オキサリプラチンの副作用として代表的なのは吐き気や下痢、末梢神経障害などです。その他にも稀に視力低下や肝臓障害を生じるケースもあります。
イリノテカンはDNAに影響を与える酵素トポイソメラーゼを阻害し、抗腫瘍効果を生み出すといわれています。
日本国内では多くのがん治療に使用されており、その有効性が認められている一方で、その他薬剤に比べて副作用も強いのが特徴です。
イリノテカンの副作用は特に消化器官への負担が大きく、下痢や腸炎を引き起こすことがあります。場合によっては致命的な症状になるので、使用には十分に注意が必要です。
監修:孫 苓献
広州中医薬大学中医学(漢方医学)博士・アメリカ自然医学会(ANMA)自然医学医師・台湾大学萬華医院統合医療センター顧問医師
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