白血病は「急性リンパ球性白血病」「急性骨髄性白血病」「慢性リンパ球性白血病」「慢性骨髄性白血病」の4種類に大別できます。慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病については根治が見込める有効な治療法が確立されていないのが現状ですが、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病については、抗がん剤による化学療法で根治を目指すことが可能です。治療は「寛解導入療法」「寛解後療法(地固め療法)」「寛解後療法(維持・強化療法)」という段階を経て、血液中の白血病細胞を死滅させていきます。中でも地固め療法では大量の抗がん剤を投与するため、患者の多くは重い副作用に直面します。しかし、このような負担の大きな治療を実施したにも関わらず再発してしまうケースは少なくありません。
血球数が正常値となり、骨髄中の芽球も5%未満、白血病細胞の臓器への浸潤が消失すると「完全寛解」と言い白血病が消失したとみなし、この状態が3年以上続けば再発の危険性はほぼ無く、5年以上続けば治癒したと考えることが出来ます。
白血病は血液のがんであり、白血病細胞が身体中を回っていることから「転移」という言葉は使用せず「浸潤」と言います。白血病細胞が他の臓器に浸潤することはほとんどありませんが、急性リンパ性白血病や急性骨髄性白血病は、まれに骨髄や肝臓、脾臓、脳、脊髄などに浸潤することがあります。
白血病細胞が骨髄で増殖を続けると、骨や関節に痛みが生じることがあります。骨髄への浸潤は治療が困難で予後も良くないと言われています。また、白血病細胞が血管の外に出て、肝臓や脾臓へ浸潤すると「脾肝腫」といって臓器が大きくなり腹痛や腹部の張りを感じることがあります。脳や脊髄へ浸潤すると、頭痛や吐き気といった症状が現れることがあり、この状態を「中枢神経浸潤」または「中枢神経白血病」と言います。
白血病が再発したときの初期症状はがんの種類によって異なります。
急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病の最初の治療の際に再発のリスクが高いと判断された場合は、「幹細胞移植」の実施が推奨されています。幹細胞移植とは、大量の抗がん剤で骨髄腫細胞を死滅させたところに、患者の体内から事前に採取しておいた幹細胞という血液を作る細胞を戻し、造血機能を正常に戻す治療法です。
また、白血病細胞が中枢神経に浸潤してしまうと、脳の機能障害や感覚障害などが起こる可能性が高いため、抗がん剤とステロイドを腰から骨髄内に注入することで予防します。脳へ放射線治療を行うケースもあります。
急性リンパ球性白血病が再発したり、他の臓器に浸潤したりした場合の最も有効な治療として「同種幹細胞移植」があります。同種幹細胞移植は大量に抗がん剤を投与し、その後に他人の幹細胞を移植して造血機能を正常にする治療法です。同種幹細胞移植は組織型の適合が必須であり、兄弟姉妹などの親族がドナーとなるケースがほとんどです。「臍帯血幹細胞」という、へその緒に含まれる幹細胞を使用する場合もあります。
急性骨髄性白血病の再発や他の臓器への浸潤には、主に抗がん剤による化学療法が行われます。しかし、高齢者や最初の治療から期間があまり空いていない人は、治療に身体が耐えられなかったり、効果が得られなかったりするケースも少なくありません。また、再発した急性骨髄性白血病には「ゲムツズマブ オゾガマイシン」という抗体と化学療法薬を合成した薬剤が有効であると言われています。白血病細胞だけを攻撃し、正常な細胞には作用しないという特徴があります。
監修:孫 苓献
広州中医薬大学中医学(漢方医学)博士・アメリカ自然医学会(ANMA)自然医学医師・台湾大学萬華医院統合医療センター顧問医師
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