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気功療法

「補完代替療法」としてがんの患者さんへの気功も話題になっています。初めて公になったのは約20年前です。とくに有名なのは、郭林気功法で、余命半年を宣告された末期のがん患者が、がんを克服したというものです。

アメリカや中国においてはがん患者の気功経験者についていくつかの研究がおこなわれ、少しずつその内容が明らかになってきました。がんそのものについては消失したり縮小したりするなど個人によって大きな差がでていますが、共通して変化したものもあります。脳波の変化や交感神経の反応、肺活量の変化(増加)、生体磁場の変動などが生理的変化として現れるものです。その中で特に注目されているのが肺活量の変化です。肺活量が増加することで、血中酸素濃度が増加するということががん細胞の増殖に深く関わると考えられています。

がん細胞はその増殖の段階で細胞が「酸欠」になることで異常な分裂や増殖を引き起こし成長(増殖)します。そのため、大量の酸素を効果的に取り入れることができれば「酸欠」を改善し成長を抑えることができます。高圧酸素などと同じように、血中の酸素が増えることでがん細胞を死滅させることができるため、肺活量の増加は医学的にも理にかなっているといえます。

また、気功は外部からの刺激に対して「リラックス」させる効果があります。がん患者は発病前後から大きなストレスや不安にさらされていることが多く、結果的に免疫力の低下を引き起こしています。気功によりリラックスすることで心の安定や鎮静を行うことで、免疫力の改善へも効果が期待できます。

気功だけですべてのがんが消滅、改善するということはないのかもしれませんが、がんによって引き起こされる不快な症状、痛みや抑うつといった症状は改善されることが確認されています。治療を前向きに継続するためにもそれらの心の変化は重要な意味をもちます。マッサージ療法と同じく、気功を受けるにも医師の考え方や病院の方針などで、支障を感じることがあるかもしれませんが、前もってよく相談することで理解を得られることもあります。少しでも落ち着いた状態で治療を受けることがよいことなので、気功を考えるのであれば医師に相談をしてください。

監修:孫 苓献

広州中医薬大学中医学(漢方医学)博士・アメリカ自然医学会(ANMA)自然医学医師・台湾大学萬華医院統合医療センター顧問医師