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食事療法

2003年にWHO(世界保健機関)が発表した、「ガンと食事の因果関係」という報告書によると、がんの予防として禁煙や運動にならんで、食事の必要性が強調されています。また、「はっきりとした相関は定かではないが」と前置きをした上で、がんのリスクを高める食生活の要因は、「肥満、アルコール、アフラトキシン(カビ毒)、塩漬け魚」「保存用食品、塩漬け食品、非常に熱い飲料と料理」だと警告しています。

世界がん研究財団・アメリカがん研究財団がまとめた「食品と栄養とガン予防 ― 世界的展望」の中の「ガン予防14ヵ条プラス1」では、次のような項目が記載されています。

1.食事は植物性食品を中心とする。
2.重はBMI(体重/身長×身長)の数値18.5~25を維持して肥満を避ける。
3.体重はBMI(体重/身長×身長)の数値18.5~25を維持して肥満を避ける。
4.運動は1日1時間の早歩きと、1週間に1時間の強度の運動を行う。
5.野菜・果物を1日に合計400~800グラム摂る。
6.野菜・果物以外の植物性食品は1日に600~800グラムの穀類、豆類、イモ類、バナナな どを摂る。
7.飲酒はすすめられない。アルコール類は男性は1日に2杯、女性は1日1杯以下に抑える。7.赤身の肉は1日80グラム以下に抑える。
8.総脂肪量を減らし、とくに動物制脂肪を控え、植物油を使用する。
9.塩分は1日6グラム以下に抑える。香辛料やハーブ類で減塩の工夫をする。
10.食べ物を常温で長時間放置せず、カビが生えたものは食べない。
11.腐りやすい食品は、冷蔵庫か冷凍庫で保存する。
12.食品添加物や残留農薬に注意する。
13.黒こげの食べ物を避け、直火焼きの肉や魚、塩干し燻製食品は控える。
14.栄養補助食品は、以上の勧告を守れば、あえて摂る必要はない。
15.喫煙はしない

本質的な食の体質改善とは、日本人に合った食生活のバランスをどうとるか、また、高タンパク・高脂質の食品群からどう身を守るか、輸入野菜に象徴される農薬や化学添加物汚染からどう逃れるか。こうした総合的な食事療法が求められています。

以下は食事療法として注目を集めている代表的な2つの療法です。

マクロビオティック療法

マクロビオティックとは偉大なる生命をバランスよく作るという玄米菜食の食養生法です。一世紀以上も前に軍医の石塚左玄らが開発し、その後、桜沢如一氏や久司道夫氏といった食養指導者が欧米に持ち込みブームとなりました。アメリカではカーター元大統領やクリントン元大統領、歌手のマドンナや俳優のトム・クルーズなどからも賞賛されています。アメリカには200万人近い信奉者がいるということです。マクロビオティックは宇宙自然との共存を基本的な考え方とし、自然からかけ離れた偏った食生活がバランスの悪い体を作り、がんのような生活習慣病を発生させるというものです。靭帯に毒となる食べ物を東洋の伝統的な考え方である「陰」と「陽」に分け、もっとも自然でバランスのとれた栄養を豊富に持ち、日本の風土に合っている食べ物が完全穀類と呼ぶ「玄米」であると位置づけました。玄米の栄養成分が優れていることは化学的にも分析されていますが、「陰」=体を冷やす食べ物、「陽」=体を温める食べ物に偏らせず、玄米と菜食中心の食生活バランスをはかれば、がんのような生活習慣病は防げるという考え方です。

ゲルソン療法

がんなどの慢性病患者に共通して見られる体の参加を抑えるため、以下のような療法をコンセプトとしています。

1.有毒物質を排除する働きのある肝臓の強化。
2.新鮮な生野菜、果物の摂取で酸化酵素を絶やさず補給。
3.塩分制限。細胞や組織に損傷を与えるナトリウム過多を抑え、代わりにカリウムを多量に供給。

実際にはがん患者の場合の食事は、

1.新鮮で自然な自家製無塩スープ等の多量栄養摂取
2.搾りたてジュース等の生の食材による酵素摂取
3.肝臓の解毒と再生のために自家製コーヒーの浣腸
4.タンパク質の制限などを行うため、三大栄養素を中心として考える現代の栄養学に相反するものとなっています。長所としては、HDLコレステロール(善玉)の原料のαリネン酸の摂取や自然食品の摂取、喫煙・食品添加物・化学薬品の使用禁止などをすすめていることでしょう。

監修:孫 苓献

広州中医薬大学中医学(漢方医学)博士・アメリカ自然医学会(ANMA)自然医学医師・台湾大学萬華医院統合医療センター顧問医師