むくみ(浮腫)の原因と見分け方 ―心臓・腎臓・肝臓など、原因別にみられる症状―

病室で入院患者を回診する医師|北京振国医院

王振国医師の中医学による内科診療・健康解説

むくみとは、体の組織に余分な水分がたまった状態です。顔や手足、お腹などが腫れて大きく見えることがあります。

ひとくちにむくみといっても、その原因は心臓、腎臓、肝臓、甲状腺、血管などさまざまです。ここでは、原因ごとに現れやすい症状の特徴を整理します。

心臓が原因の場合

むくみは、重力の影響を受ける低い場所から現れやすくなります。

  • 普段歩いている人:足、特に足首からむくむ
  • 寝たきりの人:腰の下側やお尻に近い部分からむくむ

動悸や息切れがあり、首の血管が太く浮き出ている場合は、心臓の働きが低下して起こる「心原性浮腫」の可能性があります。

腎臓が原因の場合

朝起きたときに、まぶたや顔がむくみ、次第に手足や全身へ広がることがあります。血尿、尿量の減少、めまいなどを伴う場合は、腎臓の病気による「腎性浮腫」が疑われます。

肝臓が原因の場合

長く肝臓の病気を患っている人に全身のむくみが現れ、吐き気やお腹の張り、肝臓付近の硬さなどを感じる場合は、肝臓の病気による「肝性浮腫」の可能性があります。重症になると、お腹に水がたまる「腹水」や、皮膚が黄色くなる「黄疸」が現れることもあります。

妊娠中に起こる場合

妊娠24週以降にむくみが強くなり、全身のむくみ、めまい、目のかすみなどが現れた場合は、妊娠高血圧症候群などに注意が必要です。

一方、妊娠中期以降には、病気でなくても足がむくむことがあります。これは、大きくなった子宮が骨盤内の静脈を圧迫し、足から心臓へ血液が戻りにくくなるためです。

甲状腺機能の低下が原因の場合

皮膚がむくんで厚くなり、乾燥してうろこ状になることがあります。押してもくぼみが目立たず、顔や足に現れやすいのが特徴です。

全身のだるさ、寒がり、反応が鈍くなる、髪の毛が抜けるといった症状を伴う場合は、甲状腺機能低下症が疑われます。

血管の詰まりが原因の場合

手足の先が腫れ、皮膚が青紫色になって冷たく感じ、突き刺すような激しい痛みがある場合は、静脈が詰まっている可能性があります。

まとめ

むくみはよく見られる症状ですが、原因は心臓、腎臓、肝臓、甲状腺、血管などさまざまです。むくみに気づいたときは自己判断せず、早めに医療機関を受診することが大切です。

ご注意 この記事は2016年掲載の一般的な健康情報です。症状だけで病気を判断することはできません。急に強くなるむくみ、息苦しさ、尿量の減少、強い痛みなどがある場合は、早めに医療機関を受診してください。

※本記事は、北京振国医院「中医王振国—内科診療:水腫」(原文はこちら)を参考に翻訳・編集したものです。版権所有 © 振国医療集団/記載の情報は参考用であり、診断および医療の根拠とすることはできません。受診の際は医師の指示に従ってください。

ご検討の第一歩として、ぜひご利用ください。

▼この記事の監修者

安斎 昭

  • 一般社団法人 漢方ドットコム 代表
  • 国際癌病康復協会 日本支部代表
  • 医療ジャーナリスト

医療ジャーナリストとして20年以上活動し、がん治療と漢方医学に精通。王振国医師のがん撲滅活動に共感し、日本支部の立ち上げ時から参画してきた。現在は一般社団法人漢方ドットコムの代表として、がん経験者や漢方治療に関心のある人に向け、全国で勉強会・セミナーを開催し、中医学・漢方に関する情報をWEBなどで発信している。