進行がんに対する代替医療 | 東洋医学での気滞、痰飲、痰血、熱毒
01 進行がんに対する代替医療
東洋医学の力を活かした、がんとの向き合い方

東洋医学の視点:「未病を治す」

東洋医学には、「未病を治す(病気になる前に整える)」という考え方があります。
西洋医学の検査では異常が見つからない場合でも、漢方医学では「気滞」「血(けつお)」「痰飲(たんいん)」「熱毒」など、がんの発症に関わる体の状態を捉え、改善を図ります。 これらの乱れを整えるのが漢方薬の役割です。がんができやすい体内環境を見直し、改善へと導きます。

ステージⅠ:早期がんと漢方の役割

早期がん(ステージⅠ)では、主に手術による切除が中心です。がんが局所にとどまっている段階のため、手術で完全に取り除ける可能性が高くなります。

この段階での漢方の役割は、

•手術後に残る「がんの再発リスク」のある環境を整える
•治療による体力低下や免疫力の回復を助ける


といった、体全体のバランスを取り戻すことにあります。

ステージⅡ・Ⅲ:進行がんと漢方の連携

ステージⅡ・Ⅲになると、がんは局所から全身に広がり始めます。手術でがんを減らしても、完全に取り除けない可能性があり、再発や転移のリスクが高まります。この段階では、放射線療法や抗がん剤治療が積極的に行われます。

漢方は以下のような面で治療をサポートします。

•がんによる全身状態の改善
•手術後の「気血」の回復
•放射線・抗がん剤治療による免疫力低下の改善
•治療の継続を支える体力・精神力の維持
•QOL(生活の質)の向上

ステージⅣ:末期がんと漢方の支え

ステージⅣでは、がんが全身に広がり、局所的な治療効果は限られてきます。この段階での東洋医学の役割は、「がんがあっても、人としての生活を大切にし、苦痛を和らげる」ことにあります。漢方は、

•衰えた気血の改善
•内臓機能の維持
•免疫力の活性化
•症状緩和と延命効果の期待


といった面から、患者様の「人間らしく生きる力」を支えます。

漢方薬とは

漢方薬は、自然由来の生薬を乾燥させたり、煎じたりして用いる伝統医薬です。それぞれに異なる成分と働きを持ち、体全体のバランスを整えることを目的としています。

西洋医学の抗がん剤のように、がん細胞を直接攻撃するような即効性はありませんが、漢方薬は:

•免疫力を高め、体全体からがんに対応する
•作用が穏やかで、副作用が少ない
•治療を長く、無理なく続けられる


といった利点があります。

自然と調和しながら、がんと向き合う

漢方は、がんの進行度に応じてさまざまな段階で役立ちます。西洋医学と併用しながら、体の根本から整えていくことで、がんと向き合う力を育みます。

監修:孫 苓献(そん・れいけん)
•広州中医薬大学 中医学(漢方医学)博士
•アメリカ自然医学会(ANMA)自然医学医師
•台湾大学 萬華医院 統合医療センター 顧問医師